盛土規制法

2026年(令和8年)10月本試験対応

宅地目的だけじゃない!旧法からの大改正と「許可・届出」の数字を徹底マスター

1盛土規制法とは?(法改正の背景)

山や斜面を削ったり(切土)、土を盛ったり(盛土)して土地を平らにする工事を無秩序に行うと、大雨の際に土砂崩れが発生し、大惨事になってしまいます。この危険を防ぐための法律が、かつての「宅地造成等規制法(宅造法)」でした。しかし、旧法には「家を建てる目的(宅地にする目的)」の工事しか規制できないという抜け穴がありました。

重要ポイント
【重要ポイント】旧法からの最大の変更点(超頻出!)

静岡県熱海市で発生した大規模な土石流災害(山林に違法に盛られた土砂が崩落した事件)を教訓に、「宅地」にする目的に限らず、農地・森林等のまま行う盛土・切土も規制対象になりました。土地の用途にかかわらず、危険な盛土等を全国一律で規制するのが新しい「盛土規制法」の目的です。

注意ポイント
【注意ポイント】過去問を解くときの「宅地目的の罠」

古い過去問にある「農地を農地のままにするための造成工事なので、知事の許可は不要である」という選択肢は、現在の法律では「許可が必要(誤り)」となります。旧法の知識と混同させる問題が必ず出題されるので、アップデートしておきましょう。

22つの規制区域(指定権者は誰?)

盛土規制法では、危険な工事が行われるのを防ぐため、日本全国を大きく2種類の規制区域に分けて管理します。

宅地造成等工事規制区域

人が住んでいるエリアを守る

市街地や集落など、人家が集まっているエリアで、盛土等の崩落により人家等に被害を及ぼすおそれがある区域

特定盛土等規制区域

山奥から流れ込むのを防ぐ

市街地からは離れた山林や農地などだが、そこで盛土が崩落すると、川を伝って下流の人家等に被害を及ぼすおそれがある区域

【重要ポイント】規制区域を指定するのは誰か?

規制区域を指定できるのは都道府県知事(※指定都市等ではその長)です。「国土交通大臣が指定する」という引っかけに注意してください。地域の危険度を把握している知事が、関係市町村長の意見を聴いて指定します。

3【超重要】許可が必要な工事の「規模」

規制区域内で「宅地造成等(盛土や切土)」を行う場合、工事に着手する前に知事の許可が必要です。しかし、庭を少し掘る程度の工事にまで許可を求めていては大変です。
そのため、以下の「いずれか1つ」でも超える規模の場合のみ許可が必要となります。この数字は絶対に暗記してください。

許可が必要な「4つの基準」
① 切土 山を削る 2m超 の崖が生じる ② 盛土 土を盛る 1m超 の崖が生じる ③ 切土+盛土 合わせて 2m超 の崖が生じる ④ 面積 土地の面積が 500㎡超 どれか1つでも該当すれば、知事の許可が必要!
注意ポイント
【注意ポイント】「以上」ではなく「超える」(ジャストの罠)

上の基準はすべて「超える(または超過)」です。つまり、「高さがぴったり2mの切土」や「面積がぴったり500㎡の工事」であれば、基準を超えていないため許可は不要となります。試験委員が好む「ジャスト2mの罠」に引っかからないようにしましょう。また、盛土の方が崩れやすいため基準が厳しい(1m)こともポイントです。

4許可の手続きと例外(協議)

許可をもらうための手続きのルールと、国や自治体特有の「例外」を押さえます。

許可の申請者は誰?

原則として、工事の「造成主(工事の注文者)」が許可を申請します。工事を請け負った業者(請負人)ではありません。

完了時の検査

工事が完了したときは、知事の検査を受け、安全基準を満たしている証明として「検査済証」の交付を受けなければなりません。

【重要ポイント】許可が不要になる例外(国や都道府県の場合)

国や都道府県などが工事を行う場合、自分自身に許可を出すのはおかしいですよね。そこで、国・都道府県等の場合は、許可を受ける代わりに知事との「協議が成立」すれば、許可があったものとみなされるという特例があります。許可は不要になります。

5「届出」が必要な3つのケースと日数

事前の「許可」まではいらないけれど、知事に「届出」をしなければならないケースが3つあります。それぞれ「いつまでに届出が必要か(日数の違い)」が試験で激しく狙われます。

届出が必要なケース 届出のタイミング 届出をする人
① 規制区域に指定された際、
すでに工事を行っていた場合
指定された日から
21日以内
造成主
② 高さ2m超の擁壁、または排水施設等の
「除却(取り壊し)工事」を行う場合
工事に着手する
14日前まで
工事をしようと
する者
公共施設用地などを転用し、
新たに規制対象となった場合
転用した日から
14日以内
転用した者
(所有者等)
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学習のコツ
【学習のコツ】事前か事後かをセットで暗記する

日数を覚えるときは、「前まで(事前)」か「以内(事後)」かを必ずセットで覚えます。
・「すでに工事中だった(事後報告)」場合は21日以内
・「これから擁壁を壊す(事前報告)」場合は14日前まで。(※壊れてから報告されても遅いため事前です)
・「転用した(事後報告)」場合は14日以内

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