登録免許税

2026年(令和8年)本試験対応

「評価額で計算? 売買代金で計算?」の混乱を解消。住宅用家屋の軽減税率と期限まで一気に整理!

1登録免許税とは?(基本事項)

登録免許税は、不動産の所有権保存登記・所有権移転登記・抵当権設定登記など、法務局で登記を受けるときに納める国税です。不動産を取得しただけではなく、登記という手続自体に着目して課税される点が大きな特徴です。

課税主体

登記制度を利用する際に課されるため、登録免許税は地方税ではなく国税です。

納税義務者
登記を受ける者

共同で登記を受ける場合は、当事者が連帯して納付義務を負います。

学習のコツ
【学習のコツ】「何の登記か」を最初に見る

登録免許税は、まず「所有権保存」「所有権移転」「抵当権設定」のどれかを判定し、そのあとで課税標準と税率を当てはめると迷いにくくなります。税額の暗記だけでなく、登記の種類と課税標準の組み合わせをセットで覚えるのが得点への近道です。

2【超重要】課税標準のルール

登録免許税の計算では、何を基準額にするかが最重要です。宅建では、実際の売買代金や建築費ではなく、固定資産課税台帳に登録された価格が基準になるという点が頻出です。

登記の種類 課税標準
所有権の保存登記
所有権の移転登記
原則として 固定資産課税台帳に登録された価格
※登録価格がない場合は、登記官が認定した価額が基準になります。
抵当権の設定登記 債権金額
※不動産の価格ではなく、借入金などの元本額を基準にします。
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重要ポイント
【重要ポイント】「実際の購入価格」ではなく「不動産の価額」を使う

土地を1,500万円で買っても、そのまま1,500万円を課税標準にするわけではありません。所有権の登記では、原則として固定資産課税台帳に登録された価格を用います。試験では「売買代金を基準とする」と言い換えられることが多いので要注意です。

注意ポイント
【注意ポイント】抵当権設定登記は「債権金額」で判定する

抵当権設定登記は不動産の価額を基準にしません。住宅ローン3,000万円を担保する抵当権なら、課税標準は3,000万円です。「建物の評価額」や「土地建物の合計評価額」を基準にするわけではありません。

3登記の税率と現在の軽減措置

課税標準が分かったら、次は税率です。登録免許税では本則税率と軽減税率の両方が出るので、どの登記に、いつまで軽減があるのかまで確認しておく必要があります。

登記の種類 本則税率 軽減税率・適用期限
土地の売買による所有権移転 2.0%
(20/1000)
1.5%
令和11年3月31日まで
住宅用家屋の所有権保存 0.4%
(4/1000)
0.15%
令和9年3月31日まで
住宅用家屋の所有権移転
(売買・競落)
2.0%
(20/1000)
0.3%
令和9年3月31日まで
住宅取得資金の貸付け等に係る抵当権設定 0.4%
(4/1000)
0.1%
令和9年3月31日まで
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重要ポイント
【重要ポイント】土地の売買による移転登記の軽減は令和11年3月31日まで

土地の売買による所有権移転登記の軽減税率は、令和8年度税制改正で令和11年3月31日まで延長されています。古い教材では「令和8年3月31日まで」となっているものがあるため、最新の期限に直して覚える必要があります。

注意ポイント
【注意ポイント】土地の軽減と住宅用家屋の軽減は期限が同じではない

土地の売買による移転登記は令和11年3月31日までですが、一般の住宅用家屋の保存登記・移転登記・住宅ローン抵当権設定の軽減は令和9年3月31日までです。期限をまとめて一つにしてしまうと失点しやすい論点です。

4住宅用家屋の軽減税率の要件

住宅用家屋の特例は、税率そのものを大きく下げてくれる強力な制度ですが、使うためには要件を満たし、しかも証明書を添付して登記申請しなければなりません。

学習のコツ
【学習のコツ】要件は「人・家・期限・書類」で分ける

住宅用家屋の特例は、①個人が使うのか、②家屋の面積や耐震要件を満たすか、③取得後1年以内か、④市区町村長の証明書を申請時に添付したか、の4本柱で整理すると覚えやすくなります。

人に関する要件
  • 取得者が個人であること
  • 自己の居住用であること
  • 所有権移転登記の軽減は、原則として売買または競落による取得であること
家屋に関する要件
  • 床面積が50㎡以上であること
  • 区分建物は耐火・準耐火建築物または低層集合住宅に当たること
  • 中古住宅は一定の耐震基準に適合すること等
期限に関する要件
  • 新築または取得後1年以内に登記すること
  • 「6か月以内」ではない点に注意
書類に関する要件
  • 登記申請時に市区町村長等の証明書を添付すること
  • 登記後に証明書を提出しても軽減税率は受けられない
重要ポイント
【重要ポイント】床面積は登記簿上の床面積で判定する

登録免許税は登記の税なので、床面積要件は登記簿上の床面積で見ます。現況面積ではないため、不動産取得税などの判定基準と混同しないようにしてください。区分建物なら専有部分の床面積が基準になります。

注意ポイント
【注意ポイント】法人取得・社宅・貸家は原則対象外

この特例は個人が自己の居住用に使う場合の優遇です。法人名義で取得した建物、社宅、他人に貸すための住宅、別荘などは原則として特例を受けられません。

5土地の所有権移転登記の特例と総整理

土地の売買による所有権移転登記には、現在も軽減税率があります。ただし、相続や贈与、交換には同じ軽減がかからない点が頻出です。

土地を売買で取得して所有権移転登記を受ける場合

本則 2.0% 軽減 1.5%

この軽減措置は、令和11年3月31日までに登記を受ける場合に適用されます。

取得原因 税率の考え方 注意点
売買 原則2.0% → 軽減1.5% 期限内なら軽減対象
相続 0.4% 売買特例は使わない
贈与・交換・収用・競売等 2.0% 土地売買の軽減1.5%は原則対象外
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注意ポイント
【注意ポイント】「売買のみ軽減」「相続・贈与は別ルール」

土地の所有権移転登記について、軽減1.5%が出てきたら「売買かどうか」を最初に確認します。相続は0.4%、贈与や交換は2.0%なので、同じ移転登記でも取得原因によって税率が変わります。

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